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刺し子に浮気して気づいた、私の「やっぱり編み物が一番好き」という白状。

手しごとを愉しむ

大型連休のお盆休み。
珍しくどこへも出かけず、家でゆったりと過ごす時間があった。

お洒落なカフェや旅行もいいけれど、クーラーの効いた部屋で自分時間を満喫する。
それも、私にとっての最大の贅沢でもあるのです。

「よし、この連休は思う存分に編み倒すぞ!」

そう意気込んでいた私の計画は、ある「刺し子沼」にハマった友人との出会いによって、あっさりと崩れ去ることになったのです。

おばあちゃんの趣味じゃないの!?最新「刺し子」の進化に腰を抜かす


連休中、編み友でもある中学生からの友達に会う機会があった。
話が盛り上がる中、彼女が「最近、刺し子にどハマりしている」と言うので、一緒に手芸屋さんへ向かったのです。

昭和のイメージを覆すパステルカラーの刺し子キット

私の頭の中にある刺し子のイメージといえば「紺色の布に、白い糸でおばあちゃんがチクチク刺している、渋くて厳かなアレ」

しかし、手芸屋さんの刺し子コーナーに足を踏み入れ、私は盛大に腰を抜かすことに。

「……え、なにこれ、可愛すぎない!?」

そこに並んでいたのは、パステルカラーのカラフルな糸に、北欧風のモダンな柄、見るだけでキュンとするようなおしゃれなデザインのキットたち。
昭和の厳かなイメージはどこへやら、令和の刺し子はすっかり垢抜けて、キラキラとしたオーラを放っていたのです。

編み物LOVEだった私が、思わずレジへ走った

編み物を満喫しようと思っていた私の心は、まんまと射抜かれた。

「編み物をしよう」という当初の誓いはどこへやら、気がつけば私は、ときめきに抗えず刺し子キットを抱えてレジへ走っていたのです。

“心踊る”というは、きっとこういう時のことを言うのでしょう(笑)

チクチク刺しながら、胸の奥で渦巻く「浮気心」と葛藤


帰宅後、さっそく刺し子に取りかかった。

無心になれる手仕事の癒やし

布に記された図案にしたがって、静かに針を運ぶ。
チク、チク、と一定のリズムで針が通っていく時間は、想像以上に心地よかった。
無心になれるし、柄が少しずつ浮かび上がってくる感覚は、手仕事ならではの最高の癒やし。

「わあ、刺し子って想像以上に楽しい…」

私好みのカラフルな糸を選んだこともあり、サクサクと進み
おかげさまで、連休中に無事作品は完成した。大満足である。また絶対にやりたい。

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刺し子の集中力と、視線の先にある毛糸カゴ

……しかし。

刺し子をチクチクと進めているまさにその最中、私の頭の片隅で、なんとも言えない「ソワソワ感」が芽生えていたのです。

「……あぁ、編み物がしたい。」

刺し子の針を動かしながら、視線はチラチラと部屋の隅に置かれた毛糸カゴへと向かってしまう。
「浮気しておいてアレだけど、私、やっぱり毛糸に触りたい……!」という謎の葛藤が、胸の中で渦巻いていたのですよ。

色んな贅沢を知った上で分かった「私の原点(沼)」

今回、あえて別の手仕事に没頭してみたことで、私は一つの大きな真理にたどり着いた。

世の中には、心をときめかせる素敵な趣味や、自分を整えるための贅沢な時間がたくさんあふれている。刺し子もそのひとつだし、どれも甲乙つけがたい魅力がある。

けれど、色々と目移りして試してみたからこそ、はっきりと分かってしまったこともある。

「私にとっての絶対的ナンバーワンは、やっぱり編み物なんだな」と。

どれだけ浮気をして寄り道をしても、最後には「やっぱりここに戻ってきたくなる」という実家のような安心感。自分の根本にある「いちばん好きなもの」を再確認できたのは、この連休の思いがけない大収穫でした。

迷子や寄り道があるから、自分の「好き」が愛おしくなる

あえていつもと違うことに挑戦してみる。
それは決して無駄な遠回りではなく、自分の「本当の好き」をより深く知るための大切な時間なのかもしれない。

今日も私は、夫が『オクトパストラベラー』のバトルBGMを鳴らしながら旅をしている隣で、やっぱり愛おしい毛糸と針を手に取っている。

色んな魅力に目移りしながらも、結局は同じ沼にどっぷりと浸かり直す。
そんな愛すべき回り道もまた、私にとっての大切な「自分に丁寧な時間」。